「同じドアをくぐれたら」――大人になるほど胸に刺さる別れの歌
今回紹介するのは、BUMP OF CHICKEN のアルバム『ユグドラシル』に収録された名曲、同じドアをくぐれたら です。
若い頃に聴いたときは「切ない別れの歌」という印象でした。しかし年齢を重ねるにつれ、この曲が歌っているのは単なる別れではなく、「人生の選択」そのものなのだと感じるようになりました。
歌詞の中で特に印象的なのが、
「同じドアをくぐれたら― と願っていたよ」
という一節です。
大切な人とは、できることなら同じ未来へ進みたい。けれど現実には、それぞれが違う扉を開き、自分の人生を歩まなければならない時があります。
そしてこの曲は、そんな別れを悲観的に描くだけではありません。
「目の前のドアの鍵を 受け取れるのは 手の中がカラの時だけ」という歌詞が示すように、新しいものを手に入れるためには、何かを手放す覚悟が必要だと歌っています。
親になった今、この曲の意味が以前より深く理解できるようになりました。
子どもたちはいつか親の手を離れ、自分だけの扉を開いていきます。その時、「同じドアをくぐれたら」と願う気持ちはあっても、それは叶わない。だからこそ、「振り返らないで 悔やまないで 怖がらないで」という言葉が胸に響くのかもしれません。
人生は選択の連続です。何かを得るために何かを手放し、大切な人とも別々の道を歩むことがある。
それでも前を向いて進もう――。
そんな優しくも力強いメッセージが込められた一曲です。
もし最近この曲を聴いていないなら、ぜひ歌詞を追いながらもう一度聴いてみてください。若い頃とはまったく違う景色が見えるかもしれません。
マリモ

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